趣意書

趣 意 書

 拝啓 春寒の候、ますますご清栄にてご活躍のことお喜び申し上げます。平素は何かとご高配をたまわり、誠に有り難うございます。このたび、同志社大学において日本行動計量学会第9回春の合宿セミナーを開催するはこびとなりました。
 日本行動計量学会(会員数約1,200名)は、すでに発足から30年以上の歴史があり、最も広い意味での人間の行動に関する計量的方法の開発と、その様々な分野への適用について研究すること、計量的方法の普及ならびに研究者相互の連絡・協力を促進すること、研究成果を社会に還元すること、を目的とする学会です。学会員の専門分野はきわめて幅広く、社会学、経済学、経営学、心理学、教育学、農学、医学、統計学、工学、情報科学などさまざまです。
 本学会は、これらの分野における人間や社会の行動現象に関し、データ分析手法の開発だけでなく、現実的な諸問題に貢献しようとしております。そして、このような多方面にわたる領域における研究を、産・学・官を越え学際的に促進し、また、実務者・研究者相互の交流を図ることを目的にしております。
 学会の主要な活動の一つである本セミナーは、特に若手の研究者を対象としたセミナーとなっております。今回のセミナーでは、この趣旨に沿うよう、初心者がはじめから学べる内容となるようにし、実習形式のセミナーの企画も行っております。
 各講師の先生方も、各テーマの第一人者であり、教え上手と評判の先生方にお願いしております。
 本来学会活動の運営は、会員参加費により行われるべきものですが、この費用のみでは十分な運営が大変難しいのが現状です。 特に本セミナーは、若手研究者の育成や相互啓発を目的の一つとしており、高額な参加費を設定しにくいという事情もあります。 景気低迷の昨今では、大変心苦しいのですが、以上の諸事情と学会の趣意をぜひご賢察いただき、資金面でのご援助をお願いする次第です。 別紙の通り、賛助金のほか、セミナーテキストへの広告掲載なども承っておりますので、何卒よろしくお願い申しあげます。
  文末になりましたが、貴社のご繁栄を心からお祈り申し上げます。
敬具

平成17年10月

日本行動計量学会第9回春の合宿セミナー実行委員長
同志社大学 文化情報学部 宿久 洋